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◎弁護士コラム◎ジョッキーに対するパワハラ事例

2021年1月27日

コラム

1月12日、JRA美浦トレーニングセンターの木村哲也調教師の厩舎に所属する大塚海渡騎手が、木村調教師の度重なる暴言、暴行のパワーハラスメントで精神的苦痛を被ったとして、約850万円の損害賠償を求める訴訟を提起したことが報道されました。

 

JRAの場合、全国2箇所のトレーニングセンター(通称トレセン)に、調教師が厩舎を構え、そこで調教をした競走馬がレースに出走します。
騎手は、それぞれの厩舎に所属し、その厩舎に所属している競走馬に乗ることもあれば、どこの厩舎にも所属せずにフリーで騎乗依頼を受け付けているケースもあります。

デビューして間もない騎手の場合、フリーになっても騎乗依頼はなかなか来ないでしょうから、まずはどこかしらの厩舎に所属して経験を積むのが大半だと思います。

 

職場内でのパワーハラスメントについては、厚生労働省が指針を出しており、①優越的な関係を背景とした言動であって、②業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより、③労働者の就業環境が害されるものと定義されています。
なお、客観的にみて業務上必要かつ相当な範囲で行われる適正な業務指示や指導については、パワーハラスメントに該当しないとされています。

パワーハラスメントに当たる典型例としては、①身体的な攻撃、②精神的な攻撃、③人間関係からの切り離し、④過大な要求、⑤過小な要求、⑥個の侵害(私的なことに過度に立ち入ること)の6つが挙げられています。

 

適正な業務指示とパワーハラスメントとの区分けが難しいケースもあるでしょうが、従業員に怪我をさせるような暴行等があった場合には、さすがに業務指示の範疇として許容されることは考えにくいと思います。

 

いわゆる「競馬村」は旧来からのしきたりが多い世界ですし、師弟関係や関係者とのつながりが重視される等、社会一般とは異なる面も多いかと思います。

大塚騎手が主張する内容の暴言、暴行があったのかどうか、最終的には裁判所の判断になりますが、狭い「競馬村」での調教師と騎手との関係性を考えるうえでは、一石を投じるものになるでしょう。

 

厚生労働者の指針では、パワーハラスメントの定義等を踏まえた、これを行わないようにするという啓発活動、従業員からの相談に適切に対応するために必要な体制の整備、事後的な迅速かつ適切な対応等の、事業者側の責務が提示されています。

今後も、引き続き、事業主、従業員とも、安心安全に職務を遂行できる職場環境の整備が重視されることと思います。

この記事を執筆した弁護士

弁護士 下山田 聖

一新総合法律事務所 弁護士
 下山田 聖(しもやまだ さとし)

一新総合法律事務所・高崎事務所所長。
社会には、法律問題を抱え、悩んでいる方がたくさんいると思います。私は、そのような方と真摯に向き合い、どのようなことでも誠実に対応することのできる弁護士になることを目標としています。少しでも皆様の紛争解決に資することができるよう、日々努力していきたいと思います。
 

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